支配

 なぜ、この世界はこれほどまでに腐ってしまったのだろうか。

人間の本質を見つめれば見つめるほど、気づきたくもない事実ばかりが浮かび上がってくる。欲望に忠実で、あまりにも身勝手。その姿は哀れな野獣のようでもある。

​人は一体何のために、文明を築き、進化を遂げてきたのだろうか。

過去数百年を見渡しても例を見ない規模で、いま地球上では生命の大量絶滅が進んでいる。それにもかかわらず、人類は目の前の欲望を満たすことばかりを優先し、自分たちに都合よく世界を解釈しては、この星をボロボロにし続けている。

​遥か遠くの宇宙から人類という存在を俯瞰してみるとき、その愚かさと哀れさに恐怖すら覚える。なぜ私たちは存在し、支配的な生命体としてここまで増殖してしまったのだろうか。

​以前、AIにこの問いを投げかけたとき、返ってきた言葉が忘れられない。

——「これほどまでに都合よく、欲望の塊であったからこそ、人類は生き残ることができたのではないか」

​目の前にありすぎて見落としていた、皮肉な真理だった。絶滅を免れてきた理由そのものが、この星を壊している原因だったのだとしたら。私たちはこの先、どこへ向かっていくのだろうか。



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