『 理由も知らぬ綺麗事 』

 「地球に優しく」と奴らはのたまう

画面の向こうで、無垢な顔をして微笑む

その言葉のいかがわしい心地よさに浸り

誰もが自分の傲慢さに気づかない

海が綺麗だと、無邪気に歓声をあげるがいい

だが、なぜ綺麗なのかを、お前たちは何一つ知らない

砂浜に打ち寄せる波の底で

どれほど無数の命が蠢(うごめ)いているかなど、考えもしない

目に見えないプランクトンの群れ

泥に潜むバクテリアどもの果てしない営み

彼らの完璧な循環があって初めて、この青が保たれている

その絶対的な事実から、お前たちは目を背けている

理由も知らぬ優しさなど、ただの欺瞞だ

「綺麗だから守ろう」などと、よくも軽々しく口にできる

その美しさを支える真の主役たちの名さえ

知ろうともしないくせに

本当に地球を守るということが、どういうことか教えてやろうか

それは、綺麗な表面を撫で回して満足することではない

見えない場所にある「命の仕組み」を突きつけられ

己の無知と加害性に、ただ戦慄することだ

お前たちは今日も、何も知らぬまま

「優しさ」という免罪符を免罪符とも思わず身にまとい

ただ消費するためだけに、青い海を眺めている

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