終わりのない渇き
眠らない街、ネオンの海が白々しく夜を彩る中で、
私たちは果てのない狂騒のステップを踏み続ける。
擦り切れるほどに数え上げられるのは、虚ろな紙幣の束。
積み上げられた黄金のコインが放つ冷たい輝きの陰で、
声なき誰かの痛みが、静かな一滴の涙となってこぼれ落ちる。
すべてを手に入れようとするその手のひらは、
なぜこれほどまでに重く、そして空虚なのだろうか。
「もっと、さらに多くを」
その見えない呪文に突き動かされ、私たちは世界を搾取し尽くす。
天を突く無数の煙突から吐き出される灰色の息が、
かつて清らかだった空の青を、残酷なまでに塗り潰していく。
赤く燃え盛る森の悲鳴、焼け焦げた大地の匂い。
母なる自然が流す血を啜り、命の根源すらも欲望の炉にくべながら、
私たちは自らの首を絞めていることに気づかないふりをしている。
ガラスの壁の向こうでは、休むことを知らない無機質な機械の腕が、
冷徹なリズムで次々と「豊かさの象徴」を生産し続ける。
無数の光る画面、とめどなく流れる株価の数字、溢れ返る情報。
それらに魅入られた私たちの瞳には、もはや本当の空の広さすら映らない。
モノの洪水に溺れながら、心は常に飢え、ひび割れている。
便利さと引き換えに私たちが差し出したのは、人間としての確かな温度だった。
"Driven by greed, we bleed the world dry."
(貪欲さに突き動かされ、私たちは世界を搾取し尽くす)
あふれる富も、至上の技術も、決して魂の渇きを潤すことはない。
どこまで登り詰めれば、私たちは満たされるのか。
すべてを灰に変え、この星が完全に枯れ果てるその日まで、
欲望という名の暴走列車から降りることはできないのか。
「いつになれば、私たちは立ち止まるのか」
その悲痛な問いかけすらも、都会の喧騒とサイレンの音に掻き消されていく。
だが、破滅への足音に耳を塞ぐ私たちの瞳の奥深くに、
まだ、わずかに残されたものがあるはずだ。
それは、瑞々しい一枚の小さな緑の葉と、そこに宿る清らかな一滴の雫。
果てしない欲望の果て、世界の終わりに立ちすくむ時、
私たちを救うのは、積み上げた紙幣でも、冷たい機械でもない。
その脆く美しい生命の瞬きに畏敬の念を抱き、再び世界を愛すること。
泥にまみれた手でその雫を守り抜くことだけが、
絶望の淵から私たちを引き戻す、残された最後の希望なのだ。
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